2023/06/12
債務整理とは、借金を減らすために法的な手続きを取る方法のことをいい、「任意整理」「特定調停」「民事再生」「自己破産」「過払い金返還」の5種類があります。「任意整理」とは、債務を負った金融機関に対して、借入金の返済方法や返済額の見直しをし、支払が可能になるような条件で合意してもらうことです。裁判所を通さずに金融機関と直接交渉するので手続きが簡単です。たとえば金利の高い消費者金融に借入があった場合、利息制限法にもとづいて計算し、払いすぎた利息分を元本に充てて借金の額を減らしたりすることができます。
このとき同時に弁護士との間で「過払い金の返還」の請求手続きをし、介入通知を金融業者に送ることで返済と取り立てがストップすることができます。「特定調停」とは、個人で裁判所に申し立ての手続きを行い、簡易裁判所が金融機関との間に立ち、返済に向けての条件において、お互いに合意ができるよう話し合いをして債務整理をする方法です。「民事再生」とは、裁判所に申し立てをして、住宅や車は手放さないまま、住宅ローン以外の借入金を5分の1に減らし(免責)それを3年以内に返すことを条件として債務整理をします。減額された借金を完済すれば、その借金についての法律上の返済義務はなくなります。
ただし減額しようとする借金の額が5000万円以下の人に限ります。「自己破産」とは、返済する力もなく、財産もないため裁判所に破産の申し立てをし、支払いが不可能であると裁判所に認めてもらうことで、借金の返済義務を免れる方法です。家や車など高額な財産は手放すことになりますが、債権者が強制執行することはできなくなるので生活や気持ちにゆとりが生まれます。